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47.相続人の優先順位、相続権

相続の種類

人が亡くなった場合、誰が相続人となるのかは民法で定められています。

相続する財産についても、借金が多いケースを考慮して、手続きをすることにより遺産を引き継がなくてもよい方法を選択することができます。

相続人となれる人には優先順位があり、さらに、その相続人となれる権利を放棄することもできます。

また、相続権は放棄しないが、引き継ぐ遺産を限定する「限定承認」という方法もあります。

相続の限定承認及び放棄は、その相続人が相続の開始があったことを知った日(基本的には亡くなった日)から3ヶ月以内に、家庭裁判所で所定の手続きをとらなければなりません。

相続人の確認と優先順位

被相続人に配偶者がいる場合は、婚姻期間に関係なく、その配偶者は相続人となる権利があります。

ここで言う配偶者とは、婚姻届出を提出している場合で、婚姻届を提出していない(いわゆる内縁の夫婦)場合には、相続人とはなりません。

被相続人の子ども・両親・兄弟は、民法に相続人となる順番が次のように規定されています。

1.第一順位 子

2.第二順位 父母

3.第三順位 兄弟姉妹

第一順位の人がいない場合には第二順位の人が、第二順位の人もいない場合には第三順位の人が相続人となる権利があり、遺産を引き継ぐことができます。

相続人になるはずだった子が被相続人である親よりも先に死んでいるときは、その子(被相続人の孫にあたる)が相続人となります。

子や孫、父母や祖父母などの直系尊属が誰もいない場合は、兄弟姉妹に相続権が発生します。

その兄弟姉妹が亡くなっていたり、相続の欠格事由(被相続人の遺言を偽造、破棄、隠したりしたために相続権を失うこと)に該当しているときは、その子(被相続人の甥や姪にあたる)が相続人になります。

ただし、相続開始後に相続人が相続の放棄をしたときは、その相続人の子どもが相続人に代わって相続をすることはできません。

相続人の証明

次に相続人であることを客観的資料で証明しなければなりません。

同時に、本当にほかに相続人がいないのか、調査をしなければなりません。

相続手続きは、最終的には名義変更手続きとなります。

名義はすべて、現在生きている相続人などに変更しなければなりません。

そのときに、相続人全員を示す資料が必要になります。

具体的には、被相続人の本籍地の役所で「満10歳から死亡までの連続した戸籍謄本」を取得します。

限定承認

相続とは、被相続人の権利関係を相続人が引き継ぐことです。詳しくいうと、被相続人の財産上の地位を承継することです。

通常、相続というと、不動産、預貯金、現金、自動車などを亡くなった方から引き継ぐプラスのイメージがありますが、被相続人の「財産上の地位」を引き継ぐということなので、借金などのマイナスの財産も共に相続することになります。

そこで相続人は、プラスの財産とマイナスの財産がある場合に、プラスの財産の範囲内でマイナスの財産も相続して、それ以上のマイナス財産は相続しないという方法があります。

これを「限定承認」といいます。

なお、複数の相続人がいる場合には、相続人全員が共同してのみ限定承認をすることができます。

これは、もし一部の相続人の限定承認を認めると、相続財産をめぐる法律関係が極めて複雑になってしまうからです。

相続放棄

「相続の放棄」とは、被相続人の財産に属した権利義務の承認を拒否する行為です。

放棄をすると、その放棄をした相続人は、その相続に関して初めから相続人にならなかったものとみなされます。

相続の放棄は、借金が多い場合のみではなく、相続財産を1人にすべて相続させたい場合など、感情的な面から相続をしたくない場合などにも利用されます。

手続き方法

限定承認、相続の放棄をしようとする場合は、相続人が相続の開始があったことを知った日から3ヶ月以内に、その旨を家庭裁判所に申述しなければなりません。

この期間を過ぎると、原則として、プラス財産もマイナス財産もすべて相続することになります。

また、相続人が相続財産の全部または一部を処分してしまうと、限定承認することができません。