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31.遺言でも侵害できない相続人の最低限の権利「遺留分」

遺言でも侵害できない最低限の権利

ドラマのような話ですが「すべての財産を愛人に相続させる・・・」。こんな遺言をされ残されたらどうすればいいのでしょうか。

残された相続人の生活にも大きな影響を及ぼしてしまいます。

この点、民法は、相続人に遺言によっても侵害することができない最低限の権利を保証しています。

それが「遺留分」です。

法定相続分よりも少ない割合ですが、配偶者、子、父母であれば遺留分の請求を行い、相続分を受け取ることができます。

遺産分割は遺言に基いて行われます。

ところが、遺留分という制度があり、遺留分を侵害するような遺言に対しては、遺言書に書かれた遺贈や贈与の減殺を請求できます。

減殺とは、その効力を遺留分額に限って、なくしてしまうことです。

したがって遺言者の思惑とは異なり、遺言通りに相続財産が分けられるとは限らず、遺留分減殺請求がなされるケースも見られます。

「すべての財産を愛人に遺贈する」などと、被相続人の意思が遺言書に記載されれば、いわゆる相続争いは目に見えています。

遺留分を害された側からすれば、遺言者に裏切られたような気持ちになることが多く、かといってその時点では遺言者はすでに亡くなっているので、その怒りの矛先は、遺言書で有利に取り扱われている相続人に向かってしまいます。

この制度は昭和27年の民法改正で導入されました。

それまでの家督相続ではなく遺された配偶者や子の保護の要請から、このような制度が規定されたのです。

ただし、法定相続分全額が遺留分として保護されるわけではありません。

1年以内に請求しなければ時効消滅となるので注意

このような遺留分の制度ですが、現実にその権利を講師する減殺請求については、相続の開始と減殺ができる遺贈や贈与があったことを知ったときから1年以内に請求しなければ時効消滅してしまいます。

また、相続の開始から10年を経過したときにも時効により消滅します。

遺留分減殺請求の方法には特に定めはなく、受遺者に対する意思表示だけでも効力が生じ、必ずしも裁判上の請求をする必要はありません。

通常は、弁護士に相談し、内容証明郵便によりその意思表示を行い、話し合いで折り合いがつかなければ、調停が行われ、最終的には裁判という流れになります。

 

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